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空気を写す [ひとりごと]

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バラが咲いた
M9 ズマロン35mmF2.8

この写真を撮る前、M9には信州ツアイス35mmF2が付いていた。現代レンズの特徴的な一本。
光の塩梅はバラの左後ろから雲を通して光が広がる感じ。いやな影は出ないだろう。
湿度は案外ある。ん・・・レンズ替えよう、と思いズマロンへチェンジ。で、1枚。
自分的には描いたとおり。狙い通りの1枚。下手だけど。

たぶんツアイスのままだったら、左上部にある「薄いフレア状のもの」は全く写らない。
RAWから現像するとさらにコントラストが上がって、バラも必要以上の存在感になったかも。
好みなんだろうけど、この日はある程度「湿度」が高かったのでそれを写したかった。
信州ツアイス(=コシナ)得意の「クッキリハッキリ、カラッと」料理されると伝わらない。

もちろん、お好みだと思うし写すときの気分でも大いに変わる。選択できるのがレンズ交換式カメラのいいところ。
その時の気分が信州ツアイスのそれとは違った。というのが、大きな理由かも。

新しいレンズ、非球面、高価特殊ガラス素材使用です、というのがデジタル時代の「ニューノーマル」。
クセ玉とか、球面収差とか、ボケ玉とか、そんな感覚で写りを楽しむ時代ではないのかも。
だからといって画素数と解像度、等倍鑑賞時のキレだけが話題になるのも面白くない。

フィルム時代、「空気が写る」レンズがあった。古い方ならご存じでしょう。このコピー。
京や富岳だけが脚光を浴びる2020年に「何を言ってるのか」と言われるのも無理はない。
単なる懐古主義ではないんだけど。

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