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 [ひとりごと]

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まあ どうしてもってワケじゃないけど いろんな人が使った場所だから

ジーンズに黒の革ジャン。アタマは油ギトギトリーゼント。首にはシルバーのチェーン。
20代の時に初めて会ったときは、「こりゃホンモノだな」と。武勇伝多々。
北海道の大学で学生結婚。彼女や親から条件を出され、「お前のためなら」と受け入れる。
各種事情で生まれ故郷に戻る。そこで初めてのご対面。

仕事は「介護福祉士」。当時からそんな言葉があったかどうかは忘れたけど、特におばあちゃんに人気。
おじいちゃんからは「男気がある」と好評。一気に施設の責任者クラスに。
そのあといくつかの資格を取り、教える立場にも。でも、現場第一。
ついには自分で施設をつくり、経営することに。14年ぐらい前の話。

シフトを作り、ご飯も作り、リクルートも行い、夜勤もこなす。スタイルは変わらず。
ただ最近は人手不足や社会環境の変化、利用者の増加に奥様までも手伝うように。
今は苦しいけど、頑張るか・・・そんな思いで少し深酒。帰宅し横になってしばらくすると、呼吸が止まった。娘さんがそれに気づき、病院へ搬送。そのまま戻らず。突然死・過労死。理由がない。

昨日の朝、安置されてる葬儀場の家族控え室に会いに行く。一報を聞いてから11時間。
奧さんと立派に育った3人のきょうだいがテキパキと動いている。普段のリビングのよう。
お顔拝見。んーーーーー。髪型もいつものまま。笑ってるようにしか見えない。でも動いてくれない。
最愛の奥様は状況を受け入れられないまま、施設のスタッフのことを気にしている。
代表取締役の妻は大変だ。
昔話をして、近況を聞いて、直前の様子を聞いて・・・私の出勤時間となり、おいとまをいただく。

出口には無造作に清めの塩。一つポケットに入れて、家人と別れ職場へ。
職場に入る前に塩を振る。俺はチャーシューか、なんて思いながら。今日のは少し塩辛いよ。
代わり映えのない一日が始まる。

夜になったら今度は親友のお父様の訃報。西陣の職人さん。・・・

どうも12月は、私にとっては別れの機会が多いような気がする。

生きてる意味が強い(濃い、深い、重い)人が先に逝って、私のような雑用人間が生き残る理不尽さ。
もし人生がサッカーの試合なら、VAR判定すれば、私のほうがカードをもらい退場するはず。
誰が生死を決めるのか分かんないけど、ちゃんと見ててくれよ。アイツの死は早すぎるって。

それでも今日も命は続いてるわけで。なんてこった。


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