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4年9ヶ月 [東北太平洋沿岸]

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2011年11月 宮城

今日も、被災地沿岸では一斉捜索が行われた。
何かしらの手がかりがあれば。祈る思い。
「行方不明者がいる。私たちは、丁寧に捜索を続けます」
警察官の心があたたかく感じる。寒風の沿岸。

「フクシマ」の事もすっかり報道されなくなってきた。
中間(保管)施設も最終処分場も何も決まらぬまま。
今日の放射線量の「数値」は公開されなくても、オリンピックエンブレムの公募数は楽しげに報道される。
隣国のPM2.5の「赤色警報」を報道するより、楢葉町の現実を報道して欲しい。

震災交付金の不正受給事件は跡を絶たず。報道は少ないけど。
首都圏のイルミネーションはきれいだけど、5年前の冬、その光にはフクシマ産の電気が使われていた。
不夜城を見上げる人々の心に、フクシマへの思い、フクシマへの祈りはあるんだろうか。

復興を。しかしながら、産業がなく人口の流出が止まらない。
新しい町を作ったところで、住む人がいない。
被曝量が多い個体が減ってきたとはいえ、福島沖の魚には時折食べない方がいい魚も水揚げされる。
全数検査に「意味がない」というのであれば、日本の海産物は食べない方がいい。
海に仕切りはない。

フレコンパッグがうずたかく積まれる。線量は下がらない。
被曝線量をごまかす元請けも減らないエフイチ。作業員たちの間にも「発がん」者が出ている。
甲状腺ガンの発症に不安を隠せない親たち。正常な妊娠・出産ができるか不安に思う青年たち。
低減税率に「外食」を含むかどうか議論する前に、フクシマおよび周辺の住民への「被爆者手帳」の交付をどうするか考えて欲しい。

「どれだけ時が経ったって、あの日の前には戻れない」。行方不明の妻と息子の「墓」に花を手向ける男性は静かに語る。
誰か、ココロを支えてはくれないだろうか?
聞くだけでもいいから。

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